写真達を大切にしてほしいな。
昔、漫画家になりたいって思ってた頃に教わったことがある。
「本当に心に響く漫画ってのは、言葉で伝えないもんだ」って。
だから、今でも思う。いや、そうしたいって思う。写真にも本当は言葉はいらない。言葉を書き加えて見せるのは、本当は違うんじゃないかって。
しかし、現代における写真の使われ方は真逆な気がする。
次から次へと言葉とともに流れて、そして消えて行く写真達・・・
写っていること、と無関係に安っぽく並べられた言葉達・・・
僕にはそれが見栄と欲望が渦巻いているように見えてしまう。
僕らはSNSに振り回されすぎなんだと思う。利用しているつもりが、こうして今もいつの間にか利用されている。僕も所詮その1人。
誰かに見てもらって、「いいね」があると全てが肯定された気がして、その全てがかりそめの自信となり、やめられなくなる。きっとみんな誰もが本当は自信がないから。いつの間にか精神安定剤のようになっちゃってるSNSをもう一度考える必要があるんだと僕はいつも考えている。
たとえば、「いいね」じゃなくて、「やだね」みたいな否定ボタンがあれば、きっとみんな安易に発信しなくなる。ハッシュタグだって荒使いしなくなる。誰だって否定されるのは怖いもの。
いつの間にか、誰しもがSNS上での「自分をつくりあげている」どっちが本当の自分なのか?
言葉は大切。だけど、使い方を間違っちゃいけないんだって思う。
大きく見せる必要も無いし、無理して使命感を持つ必要も無い。本当に写真が好きだからこそ、そこに僕はいろんなことを混ぜこんでごまかしたくないんだ。
だからこそ、僕は直接会って話がしたいって思う。
撮影して欲しいかどうかなんて、撮影したいかどうかなんて、本当は会ってみないとわからないもんだ。
だから、写真たちをもうちょっと大切にしてほしいな。
写っている人たちをもうちょっと大切にしてほしいな。
ギリさん。